レポート


2009年10月03日 県立橿原球場

郡山vs智弁学園

2009年秋の大会 奈良県秋季大会 準々決勝

「郡山が延長戦の末に、サヨナラ勝ち!」

 夏の大会の再戦となった準々決勝第1試合は、 郡山 が延長11回に及ぶ激戦を制し、 智弁学園 を返り討ちにした。

 試合は序盤から両者、果敢に攻め立てる。郡山は1、3回と得点圏に走者を進めるなど、打撃戦の様相をうかがわせていた。

 しかし、1、3回の好機を郡山が潰すと、4回表、 智弁学園 が反撃。先頭の大西が死球で出塁、4番・中井が内野安打で好機を広げると、5番・岩本が技ありの安打を左翼前にはじき返し満塁とする。そして、ここで、郡山バッテリーにミス。上西のワイルドピッチで1点を失うと、次打者のところでもまた、ワイルドピッチをおかし、2点を献上した。

  智弁学園 としては、ピンチを切り抜けてからの反撃で、しかも相手投手のミスを絡めて上手く得点した。だが、この後が続くかなかった。

 いや、郡山のエース・上西が踏ん張ったといった方がいいかもしれない。無死・二、三塁と続いた 智弁学園 のチャンスを無得点で乗り切り、勢いを止めたのだ。

 4回裏、郡山は即座に反撃。6番・岩阪、7番・吉田の連続安打で出塁すると、8番・宮内が犠打を成功させ、1死二三塁とすると、9番・橋本もスクイズを成功。1点を返したのだ。手がたい策だが、ミスの2失点後だっただけに、最良の選択だったといえよう。

 6回裏にも、郡山は岩阪、吉田の連打で、1死・一、三塁とすると、8番・宮内がスクイズを成功させ、同点に追いついたのだ。郡山は安打を連ねながら、なかなか得点を挙げられなかっただけに、執念で追いついたといえるだろう。

 そして、ここからは 智弁学園 のエース・米田と、郡山のエース・上西の粘り合いが続く。両投手とも、走者を出しながらも、ここ一番で切れのあるストレートを投げ、得点を与えさせなかった。いつ点が入るのか予想がつかない。そんな空気さえ漂った試合だった。

 こう着状態のまま試合は、延長の、しかも11回を迎えていた。両者ともに、好機を作りながらも得点を奪えなかった。11回表の 智弁学園 も好機を作りながらも、代打・梶谷は三振に倒れ、郡山の上西を崩せなかった。

 11回裏、1死から2番・明崎が目の覚めるような一打を放つ。打球はフェンスに跳ね返って、スタンドへ。エンタイトルツーベースだが、審判がグルグルと腕を回す。郡山ベンチはサヨナラ本塁打に沸き返った。

 しかし、場内は騒然。誰もが、フェンスの跳ね返りを目撃していたからだ。郡山ナインは整列していたが、 智弁学園 が必至に抗議すると、ジャッジが覆った。いや、正しいものへと導かれた。1死・二塁で試合が再開した。

 こういう展開になると、攻めては厳しくなるが2死でむかえた4番・藤井は落ち着いていた。それまでの打席が凡打だったこともあっただろうか。痛烈な打球を投手前に放つと、米田のグラブをかすめて、ボールが中前へと点々と転がり、サヨナラ安打となった。

(文=氏原英明

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